岩国珈琲の仕掛人・店舗デザイン「とんがり過ぎない適度にお洒落なカフェ」
開店当日にかけつけてくださった岩国珈琲の仕掛人のおひとり、
店舗デザインを手がけてくださった、LAUNCHの谷本寿成さんに
お話しを伺ってみました。
— 岩国珈琲の店舗デザインのコンセプトを教えてください。
そうですね。ここのカフェはやはり駅にあるというのがポイントで、駅にあるカフェということで、とんがり過ぎないことに一番気をつけました。駅というのは、学生からお年寄りまでみんなが使うものですよね。すごくお洒落すぎて昔ながらのこだわりの「珈琲屋」みたいにしたら、やはり敷居が高くなるんです。
スペシャリティコーヒーというのは、やはり本格的なコーヒーなんですが、だからといって誰しもが気軽に味わえないものであったら意味がないと思うんです。どんな人でも入りやすい、そしてくつろげる空間というのをどうやったら実現するのか、とういことに一番気を使いました。
すごくお洒落なショットバーのような入りにくい場所ではなく、どちらかというとみんなで集まれる居酒屋やビストロやバルのような感じです。
— 岩国という場所についても意識をされましたか?
そうですね。岩国は広島からは近いんですが、広島とはまた違った文化のある街です。基地もありますので外国人の方も多いですし、錦帯橋などの古い伝統文化もありますよね。岩国珈琲でなかったら、もっととんがったデザインにしたと思います。でも岩国の駅にある、そして玄関口にあるコーヒー専門店はそうだったらダメだと思うんです。
ここのコーヒーはすごく本格的な自家焙煎のコーヒーですが、駅にあるということで価格帯もとても手頃に設定してありますよね。そして駅にあるコーヒー店ということで、さまざまなフードも充実しています。
こういう場所のコーヒー店だからこそ、やわらかい照明であったり、壁紙であったり、適度にお洒落で誰にでも愛されるデザインを目指しました。何よりも毎日のように乗り降りする駅ですから、ここのコーヒーと同じように、すべての人にやさしい感じで、フレンドリーで温かみのある、やわらかいデザインを目指しました。
— この店がどんな店になっていったらいいと思いますか?
この岩国珈琲の特徴は、何よりも駅にあるということです。駅は人と人の出会いの場所、人が語り合いながら行き交う場所。その中心としてこの岩国珈琲が人々の出会いやくつろぎの場所としてみなさんに愛されるようになっていくといいなと思います。
— 今回は素敵なお店のデザインをありがとうございます。スタッフみんなでそんなお店になれるように頑張っていきます。
岩国珈琲の店舗デザインをしてくださった谷本さんは、広島駅でも様々なお店を手がけています。岩国コーヒーの味と同様にスペシャルでやさしいお人柄でした。